【第18話】星振る夜-1

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    「え、いるの? 色気」 「いらねーの?」 「いらないでしょ?」 「そー、か?」 「そーでしょ。お互い、気を遣い合うような間柄でもないんだし」 私の言葉に、やっと納得したような顔をして長瀬が笑う。 「そーいや、そーだな」 「でしょ」 ホームに、電車の到着を告げるベルが鳴り響く。 それから間もなく滑り込んできた車両に、並んで乗り込んだ。 「昼からビール、ね。俺ららしくていい休日だな」 「……そう思うよ、ほんと」 そう言って、笑い合う。 長瀬の笑顔が妙に優しく感じて、心が少し、あたたかくなった。 こうして、いつもと違う休日が、いつものように始まった。 .
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