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  「小川 悠利です。宜しくお願います!」 初めましては、スーツ姿で。 てっきり事務職なのかと思いきや、次に会った彼女は俺と同じ作業着で、ひどく驚いたものだ。 「桐生さんって、キリンに似てる」 ある日ぽつりと零した言葉は周りに多大な衝撃(いや、笑撃か?)をもたらし、俺の職場でのあだ名を定着させた。 必要とあれば長時間労働も厭わないワーカーホリックぶり、オトコマエな発言。 「新しい車欲しいんだー。だから節約してんの」 かと思えば、美味そうな自作弁当を持参する、意外な一面。 同い年で、趣味嗜好もばっちり合う。 気づけば、すっかりオチていた。
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