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恋愛感情かどうかはともかく、少なからず好意を持たれているのは判っていた。
いつ告ろう?
そんなタイミングを図っていた時、それは起こった。
俺の不注意で彼女に怪我をさせてしまったのだ。
滴る赤い血、騒然となる現場。
付き添った病院の廊下で、俺は自分の握りしめた手を見つめ、じっと待つしか出来なかった。
処置室から彼女が出て来た瞬間、断罪の言葉も覚悟して。
でも、彼女は俺と目が合うなり、血の気の失せた顔で淡く笑って見せる。
「やっちゃった。鈍臭いね、あたし」
自業自得だと、俺の所為じゃないと。
そう言うから、泣きそうになってしまった。
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