第一章『変わらない想いと破れた恋』

2/18
前へ
/22ページ
次へ
「はぁ、はぁはぁはぁ。」 息が切れて暗かった周りがいつの間にか明るくなって、俺は今、あの大切な人と大事な約束をしたあの丘に来ていた。 と言うよりは、勝手に足が動いていた。と言うのか? とにかく、俺の守るべき物、人、約束は全部消えていった。 ポロッ 「あれ?」 急に溢れ出した涙。 「なんだよこれ。まるで俺が振られたみたいに。」 丘から見える夕日はとても綺麗で綺麗すぎて、また涙が溢れ出してきた。 「あいつはもう、俺を好きではない。人は変わる。スイッチを入れ替えて、次へ進もう。」 そう声に出しても、涙が止まる気配は無い。 「約束って何だろう?」 俺はそう呟き、丘にある青いベンチの上で眠りについてしまった。
/22ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1人が本棚に入れています
本棚に追加