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「はぁ、はぁはぁはぁ。」
息が切れて暗かった周りがいつの間にか明るくなって、俺は今、あの大切な人と大事な約束をしたあの丘に来ていた。
と言うよりは、勝手に足が動いていた。と言うのか?
とにかく、俺の守るべき物、人、約束は全部消えていった。
ポロッ
「あれ?」
急に溢れ出した涙。
「なんだよこれ。まるで俺が振られたみたいに。」
丘から見える夕日はとても綺麗で綺麗すぎて、また涙が溢れ出してきた。
「あいつはもう、俺を好きではない。人は変わる。スイッチを入れ替えて、次へ進もう。」
そう声に出しても、涙が止まる気配は無い。
「約束って何だろう?」
俺はそう呟き、丘にある青いベンチの上で眠りについてしまった。
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