第2章の続き

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 窓を閉め切った日曜の昼間――。  叫んでも無駄だと思った。  足で懸命に暴れたが、洪の足で抑えこまれた。  洪が自身の自由な右手でわたしのバスタオルを外した。  そしてそのままの体勢でズボンを下ろし、熱り立った下半身をわたしの腿に押し付けた。  右手で私の左胸を揉み、右の乳首に酒臭い息が掛かった。  その顔面目掛け、溜めていたツバを飛ばした。  洪の眼付きが変わった。  頬に掛かったツバを拭い、それを私の股間に塗り付けた。  両足の間に割って入った洪が、左手1本でわたしの両手を頭の上にして押さえつけた。  無理矢理押し入れられた。  「辞めて!赤ちゃんが居るんだよ!」  「ふん。丁度良いじゃないか」  避妊の必要が無いという意味か。  それとも流産させてやるという意味か。  悔しさと怒りで視界が歪んだ。  絶対に許さない。
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