第1話

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それは私の隣にいる○ンチュリー21の何気ない一言であった。 『え!嘘やん? エー○が死んだで!』 え?○ンチュリー21 今、何て言いました? パラパラと急いで先にページを捲ってみると確かにエー○は死ん・で・い・た。 こんな偶然ってあるのか? 同じ○ンピースの最新刊を読んでいるではないか! いや!問題はそこではない。 オチを先に言いやがった! クラスで絶対一人はいるタイプだ! 私は○ャンプもテレビも見ずにこの日を半年も待ったんだぞ! お前たちはどれだけ私から楽しみを奪えば気が済むのだ! もう怒ったぞ!仕返しをしてやる! 取り敢えず表紙を彼に向けて・・・からの 『うん!うっ、うん!!』 これだけ、わざとらしく咳き込んで気づかない奴はいない! ○ンチュリー21よ、私に謝罪しなさい! ジッーーー …ヘッドフォンしているから聞こえていないじゃないか~!! …ん? あれ? ○エビアが立ち上がったぞ。 …私のマイポジションが空いた。 なるほど!見るに見かねて私に席を譲る気になったのか? そうだ。大人しく私にマイポジションを譲りなさい。 これで今日のことは全て水に流してあげよう! ・・・・ おい!○エビア何処に行くのだ! 何故、扉に向かっていく? お前の降りる駅はここではないぞ? 私たちと同じで後、二駅先だぞ? いーのか? 勝負で勝って試合に負けることになるぞ? 試合放棄をするのか? おい待て! 本当にここで降りて行くではないか? 「○エビア~~~~~~!!」 ・・・ 完全にマイポジションが空いた。 どうする私? 後、二駅だが座るべきか? けど隣にいる○ンチュリー21が邪魔だ。 こいつのせいで然り気無くマイポジションへスライド出来ない。 立って移動すると○ンチュリー21に気に入っていることがバレて今後に影響するかもしれない。 だがマイポジションなのだから堂々と座るべきではないか! そうだよ。ここでこそ威風堂々、ここが私のマイポジションだ!と圧をかけておくのも手である! よし!移動するぞ! フーー ・・・ 『誰だよお前~!!』 私が躊躇している間に普通のサラリーマン野郎が、ひょっこり座っているではないか! しかも完全なる一見様だ!
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