3人が本棚に入れています
本棚に追加
それは私の隣にいる○ンチュリー21の何気ない一言であった。
『え!嘘やん? エー○が死んだで!』
え?○ンチュリー21
今、何て言いました?
パラパラと急いで先にページを捲ってみると確かにエー○は死ん・で・い・た。
こんな偶然ってあるのか?
同じ○ンピースの最新刊を読んでいるではないか!
いや!問題はそこではない。
オチを先に言いやがった!
クラスで絶対一人はいるタイプだ!
私は○ャンプもテレビも見ずにこの日を半年も待ったんだぞ!
お前たちはどれだけ私から楽しみを奪えば気が済むのだ!
もう怒ったぞ!仕返しをしてやる!
取り敢えず表紙を彼に向けて・・・からの
『うん!うっ、うん!!』
これだけ、わざとらしく咳き込んで気づかない奴はいない!
○ンチュリー21よ、私に謝罪しなさい!
ジッーーー
…ヘッドフォンしているから聞こえていないじゃないか~!!
…ん?
あれ?
○エビアが立ち上がったぞ。
…私のマイポジションが空いた。
なるほど!見るに見かねて私に席を譲る気になったのか?
そうだ。大人しく私にマイポジションを譲りなさい。
これで今日のことは全て水に流してあげよう!
・・・・
おい!○エビア何処に行くのだ!
何故、扉に向かっていく?
お前の降りる駅はここではないぞ?
私たちと同じで後、二駅先だぞ?
いーのか?
勝負で勝って試合に負けることになるぞ?
試合放棄をするのか?
おい待て!
本当にここで降りて行くではないか?
「○エビア~~~~~~!!」
・・・
完全にマイポジションが空いた。
どうする私?
後、二駅だが座るべきか?
けど隣にいる○ンチュリー21が邪魔だ。
こいつのせいで然り気無くマイポジションへスライド出来ない。
立って移動すると○ンチュリー21に気に入っていることがバレて今後に影響するかもしれない。
だがマイポジションなのだから堂々と座るべきではないか!
そうだよ。ここでこそ威風堂々、ここが私のマイポジションだ!と圧をかけておくのも手である!
よし!移動するぞ!
フーー
・・・
『誰だよお前~!!』
私が躊躇している間に普通のサラリーマン野郎が、ひょっこり座っているではないか!
しかも完全なる一見様だ!
最初のコメントを投稿しよう!