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「…あの…いいんですか?」
「ええ、もう来ないと思うし大丈夫です。お騒がせして、すみませんでした」
「い、いえ」
支配人は二人の後を追い部屋から出て行った。
鞄からスマホを取り出し雷牙のアドレスを引き出すと、電話を掛けた。
わざわざ来る必要なくなった事を伝えなきゃ。
『はい』
「雷牙、お客様はお帰りになられたから来なくて大丈夫よ」
『パスポート渡したのか?』
「受け取らなかった」
『どう言う事だ?』
「…もう来る事もないと思うし余計な事は言わないと思うから心配する必要はないと思う」
『…分かる様に説明しろ』
雷牙は腑に落ちなさそうに述べた。
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