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「…寒かったでしょ?お風呂入る?風邪引いてしまうわ」
「流石に寒かった。お前がドアを開けてりゃあ冷えなかっただろーな。責任取って暖を取らせろ」
雷牙はコートを脱ぐと私の身体をぎゅっと抱き込む。微かに香る煙草の匂いと雷牙が愛用している香水の香りに今は少し癒される。
今までは一人で耐えて来た。男に弱味を見せるのなんて何が何でも嫌だったのに……固くて高い心の壁が崩されてしまいそう。
それも雷牙に。
こんな私を見られたくない一番真っ先に脳裏を支配する、雷牙に…。
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