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「母の友人の勧めで思い出ある家を引越して、母と二人新たに生活を始める予定だったのに…」
「…………」
「……っ…」
「…優里」
手が小さく小刻みに震える。
またあの時の記憶が鮮明に蘇って…言葉を上手く発せられない。
私の心情を悟るかの様に、雷牙は強く私の身を抱き締め、優しい声色で名を口にした。
「……引越して…一ヶ月も経たない内に……母は………自殺した…」
家に帰ると、キッチンは血で染まっていて、母は倒れていて息をしていなかった…。
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