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あたしが宏の性格について考えているさなか、神様がいろいろびっくりする内容を言い出した。
「実は北原には勇者をやって欲しくてだな…」
「「は?」」
当の本人はもちろん聞いたあたしまで驚いて声をあげてしまった。
理由?それは…
「いや、ガチで無理。」
宏は勇者嫌いだから。
性格には偽善者が嫌い。
いや、本当にガチで。
なんか周りを勝手に巻き込む感じとか無駄な正義感とか生理的に受け付けないみたい。
「え、なんかわりい…お前そんな勇者嫌いだったのか。」
神様も困惑通り越してすっごく申し訳なさそう。
心読めちゃったんだろうね…
宏は宏でじぶんが勇者になるところでも想像したのか嘔吐しそうな勢いなんだけど?!
「でも弱ったな…殺しちまってるからもう地球には戻れないぞ」
「ああ。もう輪廻でもなんでも返しちゃってよ。」
神様はあたしたちのこと考えて困ってくれたみたいだけど、
あたしはあっけらかんとして返答してあげた。
そのせいかな?神様目がてんだ。
「お前、いいのか?もう誰にも会えないんだぞ?」
「あたしも宏も裏世界の人間。いつしんでもおかしくないんだから地球に未練なんて残してないよ。
あたしも正直この努力して培ってきた経験とかを失うのはショックだけどね。
宏も勇者になるぐらいならあたしと同じ選択をするとおもうよ。」
それはもうニコニコの笑顔で言ってやった。
できるだけ神様の罪悪感が生まれないように。
あ、あたしもお人好しなのかなwなんて思ったり。
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