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「サンキュ。今日は実家の方に泊る予定だから大丈夫」
そう言ってメニューを受け取り一通り目を通すと、ちょうど近くを通った店員を捕まえて生中と枝豆それと、たこわさを注文した。
「なら今日はとことん飲めるな」
「とことんって……。最近、めっきり弱くなってしまったから程々に、な」
俺が飲めると知った途端、嬉しそうに肩に腕を回す翔平を軽くあしらい、目の前にあったホッケに箸を伸ばす。
「お前の弱くなったは、弱いうちには入らないからな」
呆れ気味に溢し、生中を喉に流し込む。
「で?今日は何の集まりだっけ?」
周りを見ると、飲み騒ぐ輩(ヤカラ)ばかりで、よく見ると幹事以外の人間もちらほら居る。
どう考えても同窓会の話し合いの場には程遠く、単なる飲み会になっているようにしか思えなかった。
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