第4章

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桜の花びらが舞う中、向坂君は安全のためにある、柵の様なものに寄り掛かって校庭を眺めていた。 その横顔がすっごくかっこよくって、そこだけ、違う時間が流れてるみたいだった。 ずっと眺めていたいけど、そういう訳にもいかないから、声をかけた。 「向坂君‥‥?」 すると、向坂君はパッと後ろを振り返って、ニコッと笑い、 「先輩!久しぶりですね!」 と言った。 あぁ、もう可愛い! ‥‥‥じゃなかった。 実は、この1週間、あたしは何度も学校で向坂君を見てるから、全然久しぶりじゃないんだけど、そのたびに顔そらしたりして避けてたから、向坂君にとっては久しぶりだよね。 「今日は、ごめんね?授業があるのに。入学してしばらくは真面目にやってたいよね、、ごめん‥‥。」
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