005 #2

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次の日の朝。 アリスの兄と姉であるアラシとアンナは、朝からフリーズしていた。 「あ、アリー、どうしたんだ、その格好…。」 アリスは、いつものダサ子ではなく、髪は内巻きにして、眼鏡はせず、スカートも少し短くしており、メイクもうっすらしていて、いつものアリスの姿はなかった。 「へ、変…かな?」 不安そうに尋ねるアリスに、アラシとアンナは目を見合わせ笑顔になると「その方が可愛いよ。」「似合ってるわよ。」と、二人同時に、OKの丸を手で作ってみせた。 「よかった、二人からOKが出れば安心だわ。」 「ところで、なぜ急に?」 「えっ?」 「好きな人でも出来たのかしら?」 「そ、そんなんじゃないわよ。」 「あら、そう?」 「まあ、いいじゃない、朝ごはんにしよう、みんな遅刻したら大変だ。」 別に、何かがあったわけじゃない。 でも、この私も私なんだから、今の姿で学校へ行ってもいいんじゃないかって思っただけ。 なにか、見えるものも違ってくるかもしれない。 ただ、それだけのこと。 なのに、この私の行動は、私自身も予測できない事態になろうとは、全く思ってなかったんだ…。 「じゃあ、先に行ってきます。」 「気を付けてね。」 「うん。」 ワクワクする気持ちで溢れている。 私は、ただ好きな格好をしてみただけ。 だから、この後にある災難なんて、気になるはずもなく、素敵な1日なるとばかり思っていた…。
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