君伝3…7章 キス、しようか?

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ぎこちない会話に何度となくため息が零れそうになる。 「……ホント」 何をしてるんだろう? 「また今日も浮かない顔してるのね」 「シェリー」 顔を上げればガムを膨らませる彼女が目の前にいた。 「今からランチなんだけど一緒にどう?」 そんなお誘いに凌は「フィッシュアンドチップス以外なら」と答えた。 ◇ 「もしかして、言っちゃった?」 サンドイッチを頬張りながらの質問に凌は「いや」と答えてコーヒーを口に運ぶ。 「ならなんで落ち込んでんの?」 「……落ち込んでるように見える?」 「ううん、さっぱり。いつもと同じ様に見えるわ」 「……」 「でもニックがおかしいって」 「え?」 「もしかしたらホームシックなんじゃないかって」 そんな言葉に凌は苦笑した。 「別に帰りたい訳でもってないんだけどね」 「なら、彼女に会いたい?」 会ったら、全てが解決するんだろうか? そんなことも、 「……どうかな?」 もう分からない。
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