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そして、
「リョウ――! 食べちゃうわよ!?」
急かすアリーに「すぐ行くよ」と答えてスマホもポケットにしまい込んだ。
それからも変わらない日常。
いや、少し前から考えるとかなりの変化があったはずなのにもうこれが彼の日常になってる。
「ん? どうかしたか?」
マーフィの声にコーヒーを口にして薄く笑う。
「人間って簡単に慣れちゃうんだなって」
「そりゃそうさ! そうでないと生きていけないからな」
年長者である彼の言葉には真実味がある。
「どうした、ホームシックか?」
「違うよ。けど……」
いろんなことが変わってしまって、慣れてしまって、それに気付くと何となく心がざわつく。
これは何だろう?
説明の仕方も分からず黙っていると、
「おい、リョウ。そんなことで一人暮らしなんて大丈夫か? なんならキャンセルしてずっとここに居たっていいんだぞ?」
本当に心配そうに顔をのぞき込んでくるから、
「ホームシックになったら迷わずここに帰ってくるよ」
ニコリと笑ってそう答えた。
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