君伝3…7章 キス、しようか?

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「一回戦、勝ちました!」 飛び込んでくる彼女の笑顔に「良かったね」と凌も微笑む。 「相手は?」 「楠原です!」 「うん、買って当然だね」 「もう! 先輩にとってはそうかもしれませんけど、あたしたちには重要な一勝なんですよ?」 少しむくれる美穂に凌は微笑んだまま。 「で、次は?」 「2回戦は――」 続く言葉に耳を傾ける。 今朝の彼女の話はバスケのことばかり。 初戦を突破したのだから当たり前だけど……。 「あたしたち、か」 切れてしまったスマホを眺めて呟く。 その中に自分は含まれない。 そんなのは当たり前で、自分だって今はこっちのチームに身を置いてるのに――。 「リョウ――!! 今朝も長電話してるの!?」 そんなヒステリックなアリーの声に苦笑して、 「すぐ行くよ」 とスマホをポケットにねじ込んだ。
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