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今夜、理紫はリーグ戦のアウェイ戦で九州に行っている。
後半40分、0-0で試合が緊迫する中、ゴール前でDFを背負った状態の理紫は、貰ったパスをシャペウで受けてDFの逆を取り、そのままアウトサイドでシュートを打った。
速さに追いつけないキーパーの指を掠め、シュートは綺麗にゴールネットを揺らす。
結局、それが決勝点となり、レヴァンはアウェイでの勝利を決めた。
「すごいっ!本当に、レヴァン、優勝できちゃうかもね!」
『そんなに、甘くはないと思うけど』
笑う理紫に、海月の胸は罪悪感で痛む。
「…今、どこにいるの?」
『ん…?まだ、こっち。宿舎用意してくれたから、泊まって帰る。でも明日は代表の発表があるから、昼には全員クラブハウスに来いってさ、鬼スケジュールだよ、全く…って、それよりも』
いきなり、理紫が声音を低く真剣なものへと変えるから、海月は予感を感じ、ビクッ…と身体を震わせた。
『海月こそ本当は何かあったんじゃないのか?昨日の夕方、連絡くれてただろ?』
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