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『好きだよ…』 トクン…と胸が高鳴ると同時に、喉奥で転がすように甘くひそめた声で囁かれ、恋しさと会いたい気持ちが加速する。 きっと次に会う時には、甘い蜜色の眼差しに心の奥底まで覗き込まれ、隠し事など全て知られてしまうのだろう。 それでも、あなたを好きなことが、私の中で1番大切な真実。 「私も、大好き…」 海月は震える声でそう言うと、ちゅっ…と受話器に口付けた。
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