Vol.22 初恋の彼・・・？

初恋の彼・・・？

中塚課長と共に訪れたのは、祖父母の家があった場所の斜め向かいにある家。

私はここに何度も来た事があった。

家の横には見慣れた黒いワンボックスカーが停まっている。

気まずい・・・。

例の件があってから、私は彼と一緒に行動しなくなっていたのだ。

不安気な表情を浮かべる私を他所に、中塚課長は家のインターホンを押す。

車があるという事は、きっと彼も家にいるはずだ。

そしてこの家の“息子さん”に保険を勧めるという事は、必ず彼とも面談しなければならない。