初恋の彼・・・?

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おじいちゃんの家の斜め向かいには俊哉が住んでいる。 見慣れた近所の道を歩いてここまで来たが、まさか訪問先のお宅が俊哉の家だったなんて・・・。 ここには何度も来ているはずなのに妙な緊張感が走る。 どうして私は、ここに来るまで俊哉が顧客の息子だという事に気付かなかったんだろう・・・。 「なんだよ・・・。 保険の担当者ってお前だったのか?」 俊哉は少し気まずい表情を浮かべ私にそう尋ねる。 「ううん・・・。 私は別件でここに来たの。 でも保険募集の勉強のため、もう少し長居させてもらうけどね。」 今は仕事中。 だから割り切って彼と話さなきゃ・・・。 そう思いながらも、少し声は震えている。 きっと彼も、恐らくその事には気付いただろう。
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