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家の前に車を停めて待っていると、3分程で俊哉が家の外に現れた。 「お疲れ様。今日はありがとな。」 暗がりで顔がよく見えないからだろうか。 彼の声は明るく、昼間のような気まずさは感じられない。 その様子に少し驚きながらも、私も彼に合わせ平然を装った。 「ううん。あれからまた資料見てみた?」 「ああ。少しな。 あれなら今の保険より保険料が安いし、終身タイプよりも積立タイプの方が俺にはいいみたいだって事がわかったよ。」 「でも、何で保険を切り替えようと思ったの?」 「そりゃ、金銭的な事情だよ。 月5000円の差は大きいし、掛け捨ての終身保険よりも満期がある養老保険の方がいいだろうと思ってさ。」 「そっか、そっか!」
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