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中塚課長はご機嫌になりニコニコしながら歩いていく。
私は小さく溜め息を吐き、課長の半歩後ろを付いて行った。
この辺りは歩き慣れた自宅の近所。
向かう先の道沿いには、昔私の祖父母の家があった。
家を売却した現在、ここには新しい地主が家を建てて住んでいる。
おばあちゃんの庭や温室、そしておじいちゃんの家。
今は思い出の欠片もない程に変わり、広かったあの土地には大きく新しい家が建っていた。
その景色に違和感と寂しさを感じながら、目的地である顧客の家を目指す。
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