【第19話】星振る夜-2

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  「あるんじゃねーの? 邪魔なものが多くて見えねーだけで」 「そー、かな?」 「そーだろ。すげー昔から、たぶん変わらずにずっとあるんだよ」 「見えないのにねー……」 「関係ねーんだろーな。見えてようが見えてなかろうが」 「そっかー……」 見えてようが、見えてなかろうが。 関係なく、ただ光り続ける星。 それは、何かに似ているような気がした。 私たちはどうして星空に、こんなに惹き付けられるんだろう。 そんなことを思っていたら、長瀬が大きく息を吐いて、頭の後ろで手を組んだ。 .
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