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「ご、ごめんなさい……」
八重さんに怒られてしまった。
仕方がないので端に腰を下ろして、辺りの観察に徹する。
ずいぶん大きなお屋敷のようだ。
竹取の翁って、お金持だったんだなあ……。
思い出した。
かぐや姫を見つけてから、竹を切るたびに黄金が出てきたんだっけ。
かぐや姫……。
どうやらここは平安時代。
そして私はかぐや姫のようだ。
……かぐや姫って。
自分で考えて恥ずかしくなる。
絶世の美女? 光り輝く娘? 私が?
ないないないないない。
心の中であきれながら首を振った。
手のひらを見る。これは、見慣れた自分の手のひらに見えた。
そっと顔に触れる。
輪郭、鼻や唇の形、目の大きさ……自分のものかよく分からない。
「かぐや姫や」
ふと、御簾の向こうから声が聞こえた。
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