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目の前に散らばる貝殻。
中に絵が描かれていて、ぴったり合うものには同じ絵が描かれている。
まあ、神経衰弱のようなものだ。
こっちに来てからすることがない。
読書しようと本を借りても独特な文体すぎて読めないし、和歌も作れない。
すごろくは一人じゃできないし……この貝合わせばかりをやっているか、絵巻物を眺めるか。
それももう、飽きてしまった。
かぐや姫って、こんなに退屈なものだったんだ。
ごろりと横になる。
あの後何度夜が来て、朝を迎えただろう。
一向に帰れるようすはない。
月日が、流れていくばかり。
深いため息が漏れた。
「かぐや姫様」
「八重さん」
知った顔に会って笑顔を向けてしまう。
ここしばらく退屈している私を見かねて、八重さんは時折話し相手に姿を見せてくれるようになった。
もちろん彼女は、かぐや姫が急に退屈そうになった理由を知らないけれど。
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