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「志の深さを見ようというわけではないのです」
台詞通りでいいのかな……。
そうは思うけれど、その流れしか知らない。
知ってる流れに、持っていくしかない。
「ほんのちょっとしたことなのです。五人の方の志は、みんな等しいようです。優劣が分かるはずもありません。五人の中に、私が見たいと思うものをお見せくださった方がいたなら、その御方に妻としてお仕えいたしましょう」
おじいさんの表情が明るくなった。
「そうかそうか。では、そのようにお伝えしてこよう」
おじいさんが出ていくと、体中の力が抜けていくような気がした。
「かぐや姫様!?」
八重さんが慌てて駆け寄ってくる。
台本では、確か今夜彼らが来るはずだ。
そしておじいさんが、私の言葉を彼らに伝える。
物語が、動き出したのだ。
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