第四章

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気付くと夜になっていた。 雰囲気を感じ取ったのか、八重さんも顔を見せず、ここには灯りひとつない。 外から漏れる明かりだけ。 また眠れば、明日が来るだろう。 私の世界とはまったく違う、過去の明日が。 「かぐや姫や」 ふいにおばあさんの声が聞こえた。 暗い部屋に息を飲むのが分かったけれど、急いでいるらしくそれについては何も言わずに別のことを続けた。 「お前の美しさを噂で聞いたとかで、帝のお使いがいらっしゃったよ。さあ、早くお会いしなさい」 帝!? 振り向こうとした自分をぐっとこらえる。 「私は……」 また涙がこみ上げてきて、ぐっとこらえながら言葉を絞り出す。 「私は美しくなんてありません。どうして……お会いすることなんてできるでしょうか」 かぐや姫でもないのに。
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