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二、恋と迷路 #2
冷静になって考えてみれば確かに彼の言う通り。
先走った自分の勘違いに穴があったら入りたい気分だ。
「心配してくれてありがとうね璃帆、よしよし」
彼はまるで子供をあやすかのように私の頭を撫でる。
「っておい!何やっとんじゃ!」
「いい子いい子して上げようと思って」
「なんでそうなる!」
「顔真っ赤だよ?」
「うるさいうるさい!」
「はは、カワイイね璃帆は」
「う……うるさい……」
どうして四歳も年下の彼氏でもない男に頭を撫でられて、不意にも彼のカワイイ発言にドキドキしてんのよ私は!
全く本当に信じられない。
少しだけときめいてしまった自分が本当に信じられない。
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