真夜中の訪問者

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わき腹を刺されたお陰で仕事も休み、入院生活を送っている。 内臓に損傷がなかったのが不幸中の幸いだとお医者様に言われた。 あと少しで本当に危なかったとも。 3日も目覚めなかったのはそういうことなのかもしれない。 だけどそろそろ2週間、入院生活にも飽きてきた。 会社が懐かしい。 もともと補佐だった私がいなくても、それほど困ることはないだろうとは思っていたけど。 プロジェクトは私がいなくても着々と進んでいるらしい。 毎日顔を見せに来てくれる弥生から聞いている。 「課長、取り憑かれたみたいに仕事してる。ちゃんと寝てるのか心配になるくらい」 .
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