真夜中の訪問者

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だけど返ってきた返事は予想とはかけ離れたもので。 「私だっていつまでも1人じゃないわよ」 ちょっと照れた表情で、私の目を見ることなくぼそりと呟くから聞き逃すところだった。 「えっ、いつの間に?」 全然思い当たる節がない。 会社でも合コンでもいい人が見つからないとぼやいていたはずなのに。 私が入院している間に何が起きたというんだろう。 「美鈴のお陰だから一応報告しておくわ」 私のお陰と言うわりに一応って……。 「実はこの病院の先生なんだ……」 .
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