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「しかもっ! いじらしいフリとかしちゃって、内藤さんの袖とか掴んじゃってぇ! 何ですかあれ! 何なんですかあれっ!! 媚売っちゃって、もぉ、イラつくったら!!」
「ゆ、ユリナちゃん……! 大丈夫、大丈夫だから!」
一生懸命諌める私に、ユリナちゃんは目を見開いて、私を振り返った。
……目、血走ってない?
ちょっと、怖いよ、ユリナちゃん……。
なんてとても言うことができずに、ただ、彼女の視線を受け止める。
「あのですねっ、澪先輩!」
「はいっ」
条件反射で返事した私に、ユリナちゃんは目に涙を溜めながら言った。
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