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「いいよ、ユリナちゃん。長瀬にお願いしよう」
「澪先輩ぃ……」
「大丈夫だよ。佐川さんもこう言ってるし、長瀬のデザイン出さなきゃ、また御園さんの機嫌損ねちゃいそうじゃない？」
苦笑いして言う私に、ユリナちゃんは「でもっ！」と食い下がる。
「あんな女の言いなりになるなんて悔しいじゃないですかぁ！」
「うーん、まあ、そうなんだけどね。でも、仕事だし」
ユリナちゃんがハッとした表情を浮かべて、私を見た。
私は少しだけ肩をすくめて、おどけてみせる。
「変なゴネ方して仕事にケチつく方が、気分悪いでしょ」
「……はいっ……」
ユリナちゃんの返事を受けて、私は「さーてと」と明るく言った。
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