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「長瀬サマにお願いにでも行きますかねー」
「やだもう、澪先輩ってばぁ!」
くすくす笑うユリナちゃんに少しホッとして、私たちは席を立った。
けれど。
「羽村」
すぐに、佐川さんに呼び止められる。
不思議に思って振り返ると、彼は少しだけ難しい顔で私を見ていた。
「手に負えなくなったらすぐヘルプ出すんだぞ。聞いた感じ、なかなか手強そうなお嬢さんだしな」
手強そうなお嬢さん、ね。
さすが佐川さん、よく見抜いてらっしゃる。
私は軽く頭を下げて、笑った。
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