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「何だか、久しぶりだね」
「そうですね、お疲れさまです」
「お疲れさま」
そんなやりとりで始まった、神谷さんとの時間。
今日の会場は、大将の店だ。
「羽村さんを連れて来いってうるさくてね」
そう言って苦笑する神谷さんに、私も笑顔で返す。
「光栄です。大将のお料理、どれも美味しいし」
カウンター越しに、久々に会ったという印象を微塵も感じさせない大将が豪快に笑った。
「羽村ちゃん、わかってるねえ! どうだい、今日もおっちゃんに任せてくれるかい?」
「はい、ぜひ!」
元気よく答えた私に、大将は「よっしゃ!」と答えてくれる。
隣の神谷さんはくすくす笑って、その様子を見守っていた。
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