【第21話】女の敵は、女?

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  神谷さんは少しだけ、眉を下げて笑った。 「……そう言うだろうな、って、気はしてたんだよ」 困ったような、弱ったような、少しだけ呆れたような。 けれど、やさしく柔らかい笑み。 その表情が何を意味しているのか、なんて。 私にわかるはずはなく、ただ聞き返す。 「え……? あの……」 「いや、こっちの話。気にしないで」 軽く手を振った神谷さんに、それ以上追求することは出来なかった。 少し、何かを考えるような素振りを見せてから。 くい、と手元のお猪口をあおった神谷さんが、気を取り直したように私の方を向く。 .
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