想い

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シュン「リン。」 リン「何でしょうか?」 シュン「そろそろ城にリン「嫌です。」 ・・・何故?」 リン「私はお人形ではありません。毎日毎日お城に閉じ込められて、自由がないです。王女と言えど私は女の子です。好きにお洋服を選んだり素敵な殿方と恋に落ちたりと普通に暮らしてみたいのです。」 シュン「お姫様らしい願いだね。」 リン「笑いますか?」 シュン「ううん。リンは僕に似てる。」 リン「?」 シュンは少し淋しそうな表情をしていた。 シュン「僕もずっと閉じ込められていたんだ。僕の中に特別なウィルスがあったんだって。今じゃ全部死んだけど。」 シュンは誰かに過去を話すのは初めてだった。それだけリンが信用のある人物だと言うことだろう。 シュン「そのせいで・・・大切な人の家族を死なせてしまった。僕は最低だ。僕が外に出なければ・・・そう何度も思った。」 シュンの目から涙が零れる。人前で泣いたのも初めてだ。 リン「後悔されてるのですね。」 シュン「たまに死んでしまえればって思うこともあるんだ。その子に恨まれているってわかってるから。」 リン「・・・大丈夫です。償えない罪なんてありませんから。」 リンは微笑みながらシュンに言う。シュンは無言で頷いた。暫く二人は見晴らしのいい場所で座っていた。
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