奴隷の獣人

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王都バジェットー 街中に一人の少年が佇んでいる。フードを鬱陶しそうに剥ぎ取り、外の空気を名一杯吸った。 シュン「ん。この服は嫌い。」 文句を言いながら彼、シュン・セツナは街中を一人歩く。周りにかなり警戒しているようだ。 シュン「ん。今のところ、悪意のある人はいないか。んー。暇だ。・・・そうだ。久し振りに・・・ハル。」 シュンが手を前にかざすと魔方陣が展開されそこから小さな灰色の毛を持つ子龍が出現した。眠たそうな目を前肢で擦り、シュンを見つけると嬉しそうに鳴き肩に飛び乗る。シュンはその頭を軽く撫でた。 シュン「ん。御免ね。退屈だった?」 ハル「きゅるる!」 シュンが聞くとそうでもないよ、と言いたげに元気に鳴き声をあげる。 シュン「ん。ありがと。」 言葉は当然解らないがシュンとハルは何故か会話が成立しているのだ。 シュン「さてと。ハル。探知。」 ハル「きゅ!」 ハルの眼が青白い光を放つ。暫く辺りを見渡すと1つの寂れた小屋に目が止まった。 シュン「そこ?」 ハル「きゅるる!」 シュン「そ。行こっか。」 シュンは再びフードを被り、小屋に入る。中はもぬけの殻だ。 シュン「しょうもない偽装だね。」 シュンは軽く床を蹴った。すると地面にあった扉が開く。
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