奴隷の獣人

5/10
前へ
/179ページ
次へ
暗がりで体育座りでシュンを見つめる瞳は猫の様だ。 「あんた。おいらたちを助けに来たって言ったっすか?」 姿は見えないが高い声から推測すると少女だとシュンは思った。 シュン「そうだけど?」 「無理っすよ。そう言って何回か人が来たけどそこの牢屋に放り込まれてるっす。」 シュンが少女の指差す方を見ると見覚えのあるフード達がかなり落ち込んで牢屋にいた。 シュン「何やってんの?」 風「あ、幻帝ぃ~。」 炎「ヘマしちまった。」 水「雷帝が見事に罠に引っ掛かってね。」 雷「・・・すまない。」 闇「まぁまぁ、仕方無いよ。」 光「私を道連れにした人の台詞ですかね?」 オトヤ「光帝・・・オーラが黒いから。」 シュン「オトヤまで・・・。」 オトヤ「病み上がりで来るべきじゃなかったかな?」 から笑いが虚しく響く。風帝至っては甘えるようにシュンにすがっている。 シュン「ん。もう暫く待ってて。なんかただの奴隷市場じゃなさそうなんだよね。」 オトヤ「わかったよ。君の勘は当たるしね。」 風「幻帝ぃ~。」 シュン「ん。我慢できる?」 風「するぅ~。」 シュン「ん。いいこ。」 シュンが頭を撫でると風帝は気持ち良さそうに目を細めた。
/179ページ

最初のコメントを投稿しよう!

32人が本棚に入れています
本棚に追加