同窓会

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大橋英二「しかし、麻里子先生もようやく観念したか。」 麻倉蓮「そうだよなぁ、あの頃から先生モテまくって、技術の大高や数学の松沢なんかも狙ってたくらいなのに、あれから6年仕事の鬼だったらしいよな。」 そう俺たちは中学の頃の同級生。 担任だった麻里子先生が寿退職すると聞いて英二が同窓会を企画した。 英二「でも最初から菅井が本命だったらしいぞ。」 神谷美香「そうなの?うわあ 大高も松沢もかわいそお」 田代弥生「ねえ、大高と松沢ってあのスモールンとメガネロボだよね?そうだったの?」 蓮「あれ、有名な話だよ。知らんかった?」 美香「弥生はそういうの疎かったからねぇ。」 英二「委員長は真面目だったからな。それが今は3連ピアスのパンクスだし。」 弥生「なによ、いいじゃない。でもなんか昔の自分を思い出すとさあ、なんにも知らなかったんだなって思うわ。」 英二「委員長は変わりすぎ、みんなそれなりに変わってはいるけど。」 美香「そうよねぇ、まさか中学の頃は自分の方が先生より先に結婚するなんて考えられなかったわよ。」 弥生「そうね、じゃぁ美香が奥様の先輩として、心得を先生に教えてあげなくちゃ。」 美香「えぇ、それはちょっと、ねぇ。」 多田健一郎「え、ちょっと、里中結婚しちゃったの?」 弥生「多田健、あんた知らなかったの?美香の旦那、超イケメンなんだから」 美香「弥生、やめてよ。せっかく羽伸ばしに来たんだから。でももう里中じゃなくて神谷」 英二「終わったな、多田健。」 弥生「あら、始まってもいないんでしょ、多田健。」 多田健「け、言ってろ。 でも、オレの中では里中は里中だ。」 蓮「たしかに、神谷ねぇ、なんかピンとこねぇ。 あ、上から読んでも下から読んでもカミヤミカじゃん。」 美香「ああ、絶体言われると思った。」 やっぱり、なんだかんだ言っても昔の仲間はいい。 ひとこと口を開けば、つい昨日まで一緒に過ごしていたかのように話がはずむ。
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