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弥生「でも、チル(千鶴)ったらいつの間に。」
英二「妬かない妬かない。」
佐久間と桐谷の話で盛り上がったのは10分位前のこと。
弥生「アタシだって敗けてらんないわよ。
ねえ、英二は本郷工科大なんでしょ。今度クリスマス合コンしない?」
英二「いいよ。
弥生は不忍池芸大の…
パンク学部なんかあったか?」
弥生「ばあか、アタシはこれでもピアノ科なんだから。
あれ、蓮くんは社会人だっけ?」
蓮「ああ、今は休職中だけど、運送会社で働いてた。」
弥生「運送会社って、亮くん(佐久間)も運送会社だったよね。」
蓮「ああ亮司か、でもうちは、社長の趣味でやってる個人経営の会社だからな。」
多田建「休職中って、大丈夫なのか?」
蓮「ああ、いつでも戻れるし。一応上司が勧めてくれたことでもあるんだ。」
多田建「なんかあったのか?」
英二「蓮なら大丈夫だろ。」
蓮「ああ、心配するようなことじゃないさ。
ちょっとしたクリスマスプレゼントみたいなもんだから。」
英二「そう言えばあのとき、なにしてたんだ。」
蓮「説明すると長くなるから、簡単に言うと、諦めかけていた夢が叶うかもしれないんだ。」
弥生「すごいクリスマスプレゼントじゃない!
で、蓮くんの夢ってなんなの?」
英二「こいつはさ、ミカ…。」
蓮「おぃこら、
いや、まだ決まった訳じゃないんだ。
えーっと、だから…
かいつまんでいうと…。」
そう、オレにも運が向いてきたかもしれないんだ。
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