餃子頭の茶屋

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目を丸くした案山子に箪笥は着いてこいと合図するように四角い体をひねり振り向いた。慌てて案山子は後を追いかける。 キャンドル達の群れはどこまでも続く。 軽やかに先を歩く箪笥。案山子は歩き馴れない足を持ち上げてついていく。 案山子は来た道を振り返るとキャンドル達の群れは消えている。首を傾げながらついていくと箪笥が飾り棚の前で立ち止まる。 飾り棚の上には招き猫。案山子が近寄ると招き猫は棚から飛び降り、餃子の帽子を被った女の姿に身を変えた。 「おかえりなさい。」 案山子は又もや驚いた。初めて来た場所ではおかえりなさいと出迎えることを案山子は知る。笑顔いっぱいの招き猫の出迎えは何処か気分がいい。 「この敷居を跨いでください。」 招き猫に言われるままに案山子は敷居を乗り越える。目の前に現れる無数の椅子の群れ。そして、視界を明るくさせる行灯がいたるところに飾られている。image=478489419.jpg
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