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「おーい。手紙、来てないか」
扉を開けて、村の老人――レオンが入ってきた。
壁と壁とを一直線に繋ぐカウンターに肘をかけ、レオンは中を覗く。
両壁には大きな棚があった。
あるにはあるが、どう見ても適当に入れられているとしか思えない小包やら封書やらが雑多に入っている。
床は殊の外綺麗だが、それでも年月による色褪せが目立っていた。
ふわり、と白いカーテンが揺れる。
玄関と対面に切り取られた窓からは、そよそよと良い風が吹いていた。
そして、その窓の真下に大きい机がデンと備わっていて、村の青年――メイはそこに足をかけて本を読んでいる最中だった。
「来てねぇよ」
一枚、ページをめくる。
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