ある男の転生②

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 俺が勝手にプチパニックを起こしていると、男が当然のように近寄ってきた。 自分、こんな奴と知り合いだったっけ。 うっかりそんな事を思いそうになる。 金色のさらさらしてそうな髪に、沖縄の海みたいな、すっげー綺麗な青。 一度見たら忘れそうに無いんだけど…誰? 「君が世界が選択した者か」 …………えぇっと。 ちょっとついていけない。 見た目はアレだけど、頭ヤバい人なんじゃないか、これ。 若干どころか何処までも引いてる俺を差し置いて、男は首を捻っている いや、そうしたいのは俺の方なんだけど。 とりあえず俺は、 「あんた、誰」  という質問をぶつけてみた。 男は「ああ」と全く気の無い返事をして、 「世界の意思を汲む者だ」  …普通にそう言った。
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