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授業時間が終わり気分転換に屋上に出ると誰かいて声だけしていた
給水塔の裏を覗くと笹原君とあの日私に謝ってきた彼だった
「姉さんの様子は?」
彼は面倒くさそうに答えた
「さぁ...死んでないけど」
「俺がしっかりしてれば...」
「多勢に無勢だろ、あれは」
「女だからって油断した...」
彼がそう言って嘆いていると私の背後から優しく風が吹いた
と同時に2人が私の方をふり向いた
「お前...」
笹原君が私を見て少し目を見開いた
「どうも」
「今の聞いてたのか?」
名前も知らない彼が私に近づき睨んだ
「少しだけ」
「どこから」
「あの...近い」
だんだんと近くなっていた距離を開かせるように笹原君が割って入った
「ありがとう」
「落ち着け八神」
「八神君っていうんだ」
「...勝手に呼ぶな」
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