攻める年下男子

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「・・・もう、いいわ」 脱力。 気が付けば、太陽は西に大きく傾き。 夕方の気配が、周りを支配しようとしている。 「ん?沙耶、気が済んだ?」 「・・・済んだ」 『楽しかったね』と笑い合いながら、遊園地を後にしようとしている家族連れをぼんやりと見るともなく眺めた瞬間、全てがバカバカしくなった。 「帰る」 「えっ、ちょっと待って!」 くるりと背中を向けた私の腕を掴んだ、意外に力強い類の手。 そのまま反転させられ、類と真正面から向き合う形になる。 「疲れた?だったら休んでからでいいから・・・だからお願い。俺にも、少しだけ時間を頂戴?」 「・・・嫌だ」 「そんなこと言わないで」 困ったように微笑む類の指先が、優しく私の髪を梳く。
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