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「お願い。一か所だけでいいから」
「どこに連れて行こうっていうのよ」
「・・・バッティングセンター??」
「ハア!?」
意味不明!!!!!!
しつこく付きまとってくる類の指先を払いのけ。
引っ叩いてやろうかと睨み付けた直後・・・ふわりと腕の中に閉じ込められた。
「ちょ、ちょっと、類!!」
冗談じゃない。
ここは遊園地よ?小さな子供たちもいるのよ?
恥ずかしすぎるじゃない!
「だって沙耶の好みの男は、スポーツ万能なんでしょ?俺、意外に運動神経いい方なんだよ?だから、それを証明したいの」
「わ、わかった。信じる!アンタの言葉を信じるから!!見なくても平気。アンタはスポーツ万能!!」
・・・周囲の視線が痛い・・・。
「見て欲しいのに」
「ちょ、ちょっと・・・ッ」
頬を膨らませた類の指が、私の指に絡められ。
(こ、これはもしかして『恋人つなぎ』!??)
突然のことに動揺し、バクンバクンと暴れ出す心臓。
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