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夕方になった
「それにしても…、中々見つからないよな…。」
「そうですね…。」
俺たちは[選ばれし若者]を探し続けているが一向に現れる気配がしない
「もしかしたら、もうこの村には居ないのかもしれませんね。そろそろ村を出てみますか?」
村に[選ばれし若者]が居ないと判断したレベッカがそう言った
「そうだな…。うん、わかった。村を出よう。」
俺はすぐに結論を出した
両親が死に特に思い入れもないこの村に何の未練も残ってはいない
だからこそ俺は村を去ることに迷うことはなかった
「それじゃ、れっつごーです。」
「あ…。でもさ、もう夜になるぜ…?」
早速出発しようとしたレベッカに俺はそう言った
「あー、それもそうですねー…。それじゃ、リュウの家に泊まりましょうか。」
「はい?」
レベッカの発言に思わず声が裏返ってしまった
まさか…この娘
男の性(さが)ってやつを知らないのか?
この娘は女の子が男の家に泊まることが男をどんな気持ちにさせるのかわかってんのか?
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