◇◇ 第6章 ふたりの関係 ◇◇

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週が明け、1週間のスタート。 松本部長のいない会社は、なんだか物足りなく寂しく感じた。 松本部長の取り巻きの女子社員の間では、松本部長とあたしが決起大会の二次会にいなかったと、ちょっとした騒ぎになっていた。 あたしが酔って化粧室にいたことを知ってた村上さんが、松本部長と一緒なはずないと、噂を一掃してくれた。 何かを忘れるようになのか?自信をつけるためなのか? あたしは、とにかくいつも以上に仕事をこなした。 午後の休憩時間に入り、コーヒーを飲んでいると課長がやって来た。 「桜井さん。ちょっといいかな?」 「はいっ」 「先週頼んでおいた仕事。まだ出来上がらないかな?」 「えっ!?存じませんが?」 「先週デスクに置いておいたぞ!すぐに確認してくれっ」 ちょっとイラついている課長の前に宮前さんが現れた。 「課長それは私が代わりにしておきました。桜井さん、間違えてゴミ箱に捨てていたようなので」 ゴミ箱!?ウソでしょ!? 「宮前さんがフォローしてくれたのか、ありがとう。」 宮前さんに笑顔を向けた課長が、あたしを振り返り不機嫌さを露にしながら言った。 「桜井君は、気をつけるように!うちの課は、大切な書類を扱ってるんだからね!」 「大変申し訳ありません。気をつけます。申し訳ありませんでした」 完全にあたしのミスだと思っている課長には、謝るしかなかった。 課長と立ち去る宮前さんの後ろ姿を見ながら、あたしは残念で仕方なかった。 そこまでして松本部長を狙っているなんて……
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