◇◇ 第6章 ふたりの関係 ◇◇

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どのくらい時間が経ったのだろうか。 2人でいるのが自然すぎて、穏やかすぎて、居心地よくて……でも、さすがに帰らなくては。 そう考えた矢先。 「明日から1週間出張だから」 なんて言いながら、鍵を手渡された。 「これ何の鍵ですか?」 「ここの部屋の鍵」 「えっ?」 「自由に使っていいから。俺を恋しくなったら困るだろ?」 って……あたしたちの関係は? と、思った瞬間抱きしめられた。 「離さないって言ったろ?」 「ですが。あたしの気持ちは?」 「俺は、お前の事が好きだよ。お前も俺の事を好きになれ」 「ええっ!?そんな簡単に?」 「待つよ。桜井の気持ちが決まるまで。だが、俺の気持ちは、変わらないから」 真っ直ぐな瞳でいい放つ松本部長。 今すぐ、あたしも好きです。って言えばよかったのだろうが、あたしにはまだ自信が無くて、言えなかった。
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