◇◇ 第6章 ふたりの関係 ◇◇

17/17
前へ
/36ページ
次へ
目の前に来た松本部長は、あたしの心を探るように話しかける。 「桜井、さっきのは……申し訳ない。あれは……」 今は、正直何も聞きたくない。 あたしは、松本部長の言葉を遮るように話しかけた。 「お買い物してきたのに、腐っちゃいそうで、冷蔵庫貸してもらえますか?」 ニコッと笑うあたしにホッとしたのか?松本部長も優しく微笑んだ。 「ああ、もちろんいいよ」 買い物袋を持ってくれたと同時に、あたしは、強く抱きしめられた。 「俺は……璃子だけだから」 ふたりでそっと見つめあい、触れるだけの淡いキスをした。
/36ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2713人が本棚に入れています
本棚に追加